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三 国 志

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第一章 黄巾の乱

〇〇〇   張角三兄弟





山中


張角
(ちょうかく)

山中に住む農民



「むう……。木の実を探していたらこんな山奥まで来てしまった。
全く、毎日の食べる物にも事欠く始末だ。
飢饉はいつまで続くのやら……」
張角
(ちょうかく)


「張角……………………。
張角よ……………………」
??


「んん? 誰だ、我を呼んでいるのは」
張角
(ちょうかく)


「張角よ。こっちだ。こっちに来い。
お前に良い物をやろう」
??


「良い物だと? 食えるのならばなんでもよいぞ」
張角
(ちょうかく)


「食えはせん。だがお前の助けになるだろう」
??


太平要術の書
(たいへいようじゅつのしょ)


「なんだ、この薄汚い本は?」
張角
(ちょうかく)


「火を起こし、風を呼び、水を落とす……。
これを読めば、様々な術を身につけることができる。
使い道はお前に任せよう」
??


「ほほう、それはすごいな(金儲けに使えそうだ……)」
張角
(ちょうかく)


「だが忘れるな張角よ。
私利私欲で術を用いれば、必ずや報いが訪れるだろう。
我が名は南華老仙……。
お前たちの行く末を見守っているぞ……」
南華老仙
(なんかろうせん)


「おお、ジジイが消えてしまった。
さてはあれが噂に聞く仙人というヤツだな。

それにしても良い物をもらった。
これを使えば……。ひひひひひ」
張角
(ちょうかく)



張角兄弟の家


張宝&張梁
(ちょうほう&ちょうりょう)

張角の弟。双子



『お帰り兄者。食べられる物は見つかったか?』
張宝&張梁
(ちょうほう&ちょうりょう)


「弟たちよ、食べ物よりもっと素晴らしい物を手に入れたぞ。
ようやく我らにも運が回ってきたのだ!」
張角
(ちょうかく)


『読むと妖術が使えるようになる本?
兄者、それは本当か?』
張宝&張梁
(ちょうほう&ちょうりょう)


「ああ、帰り道で試してみたから間違いない。
弟たちよ、これを使い我がどうやって金を儲けるかわかるか?」
張角
(ちょうかく)


『妖術を見せ物にするとか……』
張宝&張梁
(ちょうほう&ちょうりょう)


「そんなことでは、はした金しか稼げんぞ。
よいか、我は妖術を操る教祖となり、教団を作るのだ!
信者を集めて巨万の富を築くのだ!!」
張角
(ちょうかく)


『さすが兄者! 俺たちにできないことを平然とやってのける!
そこにシビれる! 憧れるう!!』
張宝&張梁
(ちょうほう&ちょうりょう)




かくして張角は、黄色い布を旗印とした黄巾党を立ち上げた。
圧政への不満を抱いていた民衆の共感を呼び、
瞬く間に黄巾党は中国全土に広がった。

そして一斉に武装蜂起した彼らが、さらなる戦乱を招くのだった……。




??


南華老仙
(なんかろうせん)

謎の仙人



「やはり私腹を肥やすことに使ったか。
人の子の考えることは皆同じだな。

報いはいつでも与えられる。
今しばらく様子を見てみるとしよう……」
南華老仙
(なんかろうせん)



〇〇一   桃園の誓い