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三 国 志

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〇〇七   董卓追討軍





長沙(ちょうさ)

区星
(おうせい)
程普
(ていふ)

長沙の大盗賊

孫堅の副将


「現れたな孫堅! お前とも戦い飽きた。今日こそ決着をつけてやろう!」
区星
(おうせい)


「おう、だりィけど暇つぶしによろしく頼むわ」
孫堅
(そんけん)


「旦那様、しばしお待ちください。袁紹様よりこのような手紙が届いております」
程普
(ていふ)


「あぁん? 董卓追討軍を結成するからお前も来いだと? へえ」
孫堅
(そんけん)


「何をだらだらと話している。よそ見をしている間に斬り捨て――うおおっ!?」
区星
(おうせい)


「悪ィな区星。おめえと戦ってるより面白そうなことが始まったんだ。手加減してやるのは今日までだ。
野郎ども、盗賊は片付いた。さっさと都へ行くぜ!」
孫堅
(そんけん)




洛陽(らくよう)への道



「おうおう関さん、張さん。面白そうなことになったのう。
董卓のアホをやっつけちまおうって、各地から続々と諸侯が集まっとるぞ」
劉備
(りゅうび)


「……で、それになんであたいたちが参加しなきゃいけないのよ」
張飛
(ちょうひ)


「そりゃあ董卓にいいように使われとる皇帝陛下は、わしの親戚じゃからな。助けてやらにゃいかんじゃろ」
劉備
(りゅうび)


「何が親戚だか。アンタは皇族だって勝手に自称してるだけじゃないの。
それにこのドタバタに乗じて一旗揚げてやろうってのが本音のくせに」
張飛
(ちょうひ)


「はっはっはっ、全くその通りじゃ。
でも張さんは人が良いのう。なんだかんだ言いながらわしを助けてくれる」
劉備
(りゅうび)


「そりゃアンタみたいな甲斐性なし、ほっといたら即座に野垂れ死にするからね。
ちょっとの間でも付き合ってやった仲だもの。野垂れ死にさせたら寝覚めが悪いじゃないか」
張飛
(ちょうひ)


「またまたそんな憎まれ口叩きおって。張さんみたいなのを世間でああ言うんじゃな。
なんじゃったかな、ほら、ツンツンじゃなくて、ええと」
劉備
(りゅうび)


「ツンデレ」
関羽
(かんう)


「そうじゃ、張さんはツンデレじゃ!」
劉備
(りゅうび)


「誰がツンデレよ! それに天下の関帝様ともあろう人が、初セリフがツンデレって何事よ! アンタ祟られたいの!?」
張飛
(ちょうひ)


「何を興奮しとるんじゃ? それより、物知りの張さんならあの諸侯もみんな知っとるじゃろ。
ちょっと紹介してくれんかのう」
劉備
(りゅうび)


「全く、しょうがないわね。あたいがいなけりゃ、何にもできやしないんだから」
張飛
(ちょうひ)



董卓追討軍



北方の雄・白馬将軍こと 公孫瓚!!
公孫瓚
(こうそんさん)


儒学の祖・孔子の末裔 孔融!!
孔融
(こうゆう)


武侠の河内太守 王匡!!
王匡
(おうきょう)


名家の伊達男 張邈!!
張邈
(ちょうばく)


張邈の弟 名家の御曹司 張超!!
張超
(ちょうちょう)


龍に比された猛将 劉岱!!
劉岱
(りゅうたい)


徐州の曲者刺史 陶謙!!
陶謙
(とうけん)


文武両道に名高き名門の出 鮑信!!
鮑信
(ほうしん)


博学な山陽(さんよう)太守 袁遺!!
袁遺
(えんい)


心優しき仁愛の将 張楊!!
張楊
(ちょうよう)


檄文の名手 橋瑁!!
橋瑁
(きょうぼう)


広大な冀州を領する 韓馥!!
韓馥
(かんふく)


当代一の清談家 孔伷!!
孔伷
(こうちゅう)


袁紹と覇を競うもう一人の名族 袁術!!
袁術
(えんじゅつ)


董卓追討軍盟主・ミスター名族 袁紹!!
袁紹
(えんしょう)


「ふう、ざっと目に付くのはこんなとこかしら」
張飛
(ちょうひ)


「さすが張さんじゃのう。
しかしこれだけそうそうたるメンツが集まったら、董卓なんかちょちょいのちょいで倒せそうじゃな」
劉備
(りゅうび)


「それはどうかしらね。董卓軍は厳しい北の大地で、異民族を相手に長年戦ってきたのよ。
黄巾の乱が起きたばかりとはいえ、中央の兵たちは経験値では董卓軍に大きく劣るわ。

……それより、アンタこれからどうするのよ。どこかの軍に潜り込まないと、褒美の一つももらえないわよ」
張飛
(ちょうひ)


「それなら心配いらん。公孫瓚とわしは、盧植(ろしょく)先生のもとで一緒に学んだ仲なんじゃ。
公孫瓚に頼み込めばきっと雇ってくれるじゃろう」
劉備
(りゅうび)


「ふーん。アンタにしちゃあ珍しく、まともな考えがあったのね。
じゃあ早速、公孫瓚のもとに行きましょ」
張飛
(ちょうひ)


「……………………」
関羽
(かんう)



洛陽の都 呂伯奢邸

呂伯奢
(りょはくしゃ)

洛陽の名士


「完全に出遅れてしまったな。このままでは董卓追討軍と戦うことになる。
それを断れば逆賊として董卓に殺されるだろう。どうするのだ、曹操?」
戯志才
(ぎしさい)


「君の言うとおりだよ。八方ふさがりだね。遺書でも書くとしようか」
曹操
(そうそう)


「また心にもないことを……。曹操、お前なら成すべきことはわかっているはずだ。
だがお前にはまだ迷いがある。だから実行に移せないままずるずると来てしまい、逃げる機会を失った」
戯志才
(ぎしさい)


「おやおや、今日の戯志才君はずいぶんと手厳しいね」
曹操
(そうそう)


「お前の優柔不断に付き合って死ぬのはごめんだ。今日は言いたいことを言わせてもらう」
戯志才
(ぎしさい)


「お話中のところすみません、お食事の準備が整いました。どうぞこちらへ」
呂伯奢
(りょはくしゃ)


「たとえばこの男だ。この男は董卓の配下で、もてなしを口実にお前を見張っているが、お前は知らぬふりをしている」
戯志才
(ぎしさい)


「な、何をおっしゃるのですか」
呂伯奢
(りょはくしゃ)


「曹操、お前がこの男を殺せないのならば、私が代わりにやってやろう」
戯志才
(ぎしさい)


「お、おたわむれを……ウギャー! 董卓様ーッ!」
呂伯奢
(りょはくしゃ)


「いいか曹操、お前が人に背くことがあっても、人がお前に背くことは許してはならない。
そのくらいの心構えを持つんだ。さあ、早く都から脱出するぞ」
戯志才
(ぎしさい)


「やれやれ、君がこんなに強引な手段を取るとはね。
……でも、せっかく汚れ仕事をやってもらったけど、この出来事は結局、僕のしわざになるような気がするのは、なぜだろうね」
曹操
(そうそう)



洛陽の都 南方 孫堅軍

韓当
(かんとう)
胡軫
(こしん)

孫堅の腹心

華雄の副将


「くそっ。もう董卓追討軍の連中は集まっちまったみてえだな。
董卓の野郎があんな南の果てまで飛ばすもんだから、出遅れちまったぜ」
孫堅
(そんけん)


「焦ることはありません、旦那様。主賓は我々なのです。
旦那様が到着するまでは、宴は始まりません」
程普
(ていふ)


「艦長! 前方に敵軍だ!」
韓当
(かんとう)


「ヒャッハァー! ここは通さないぜ!」
胡軫
(こしん)


「董卓軍がこんなところで待ち構えてるとはな! 韓当、あいつを倒せ!」
孫堅
(そんけん)


「おう! おおばさみの切れ味を見やがれ!」
韓当
(かんとう)


「あべし!!」
胡軫
(こしん)


「くっ! 胡軫がやられたか。退けーッ! 退却だ!」
華雄
(かゆう)


「面舵いっぱい! 追撃をかけろ! あいつの首を手土産に追討軍に合流だ!」
孫堅
(そんけん)


「お覚悟下さい、華雄様」
程普
(ていふ)


「ぐわあああああッ!!!」
華雄
(かゆう)



洛陽の都 南方 董卓軍

樊稠
(はんちゅう)
徐栄
(じょえい)

董卓四天王の一人

董卓軍の将


「華雄がやられたようだな……」
李稚然
(りちぜん)


「だがヤツは四天王の中でも最弱……」
郭汜
(かくし)


「孫堅ごときに負けるとは四天王の面汚しよ……」
樊稠
(はんちゅう)


「ここまでは計算通りだ。華雄を倒して油断したところを包囲せよ!」
李儒
(りじゅ)


「我ら四天王が出るまでもない……。徐栄、かかれ!」
樊稠
(はんちゅう)


「はッ!」
徐栄
(じょえい)



洛陽の都 南方 孫堅軍

祖茂
(そも)

孫堅の腹心


「旦那様、どうやら罠にはまったようです。
背後に徐栄様が現れ、さらに李稚然様ら四天王が我々を包囲しています」
程普
(ていふ)


「チッ。四天王の華雄をおとりに使うたァ良い策だぜ。
野郎ども! とっとと逃げるぞ!」
孫堅
(そんけん)


「艦長、ここは俺に任せてください」
祖茂
(そも)


「おう。後は頼んだぜ」
孫堅
(そんけん)


「お前を残して孫堅はしっぽを巻いて逃げたか。たいした主君だな。同情するぞ」
徐栄
(じょえい)


「同情なんてよしてくれ。うちの艦長は、勝つのも負けるのも見捨てるのもさっぱりしてるんだよ。
それが艦長の魅力さ」
祖茂
(そも)


「なるほど、そういうものか。ならば遠慮はすまい。行くぞ、忠臣よ」
徐栄
(じょえい)


「ここで死ぬと決まった訳じゃない。お前を片付けて艦長と合流してやるぜ!」
祖茂
(そも)



洛陽の都 宮廷

董旻
(とうびん)

董卓の弟


「兄貴! 良い知らせと悪い知らせが届いたぞ!
反乱軍に合流しようとした孫堅軍を撃破したが、華雄が討ち取られたそうだ!」
董旻
(とうびん)


「フハハハハハハ! 弟よ、それは良い知らせだけではないか。
華雄のような役立たずが死んだところで痛くもかゆくもないわ!」
董卓
(とうたく)


「そりゃそうだ! こいつは兄貴に一本取られたぜ!」
董旻
(とうびん)


「……ほほう、袁紹らの反乱軍は虎牢関(ころうかん)に向かっているのか。
ならば虎牢関は呂布が守れ。李儒(りじゅ)らを反乱軍の背後に回し、挟み撃ちにしてやろう」
董卓
(とうたく)


「dasfaq798asdfkvj.co.jp」
呂布
(りょふ)


「それは私にとって良い仕事です。すこしの兵がいれば城を守ることができます。
他の多くの兵はどうぞ回して下さい。もちろん敵の後ろへとね」
陳宮
(ちんきゅう)


「フハハハハハハ! 吾輩は都で吉報を待っておるぞ。愚かなる反乱軍どもを皆殺しにするのだ!」
董卓
(とうたく)





かくして曹操の脱走はまだ董卓にとって良い知らせにも悪い知らせにもならなかった。
はたして虎牢関で待ち構える呂布に、追討軍は勝つことができるのか?
そして迷える曹操は覇道を歩むことができるのか?




〇〇八   虎牢関の戦い